第590号　助成金情報　【受動喫煙防止対策助成金】

文責　勅使川原

受動喫煙防止対策助成金

受動喫煙防止対策助成金とは、健康増進法が改正され、2020年4月から原則屋内禁煙が義務化されています。
職場での受動喫煙防止対策を行うにあたっては、既存特定飲食提供施設において費用の一部が助成されます。

受動喫煙防止対策助成金は、下記の(1)～(4)すべてに該当する事業主が対象です。

受動喫煙防止対策助成金の対象となる事業主

(1)　健康増進法で定める既存特定飲食提供施設を営んでいる
(2)　労働者災害補償保険の適用を受けている
(3)　業種・常時雇用する労働者数・資本金（または出資）の総額の要件を満たしていること

業種		常時雇用する労働者数	資本金または出資の総額
小売業	小売業、飲食店、配達飲食サービス業	50人以下	5,000万円以下
サービス業	物品賃貸業、宿泊業、娯楽業、医療・福祉、複合サービス（例：協同組合）など	100人以下	5,000万円以下
卸売業	卸売業	100人以下	1億円以下
その他の業種	農業、林業、漁業、建設業、製造業、運輸業、金融業、保険業など	300人以下	3億円以下

(4)　事業場内において、措置を講じた区域以外も禁煙とすること

受動喫煙防止対策助成金は、下記の措置が対象になります

①	喫煙専用室の設置・改修(既存特定飲食提供施設)	・入口における風速が0.2 m/秒以上・煙が室内から室外に流出しないよう、壁、天井などによって区画されていること・煙を屋外または外部の場所に排気すること	喫煙外の使用 ×
②	指定たばこ専用喫煙室の設置・改修(既存特定飲食提供施設)	・入口における風速が0.2 m/秒以上・煙が室内から室外に流出しないよう、壁、天井などによって区画されていること・煙を屋外または外部の場所に排気すること	喫煙外の使用 ○

受動喫煙防止対策助成金の助成内容は、下記の通りです

助成対象経費	助成率	上限額
上記①～②の措置にかかる工費、設備費、備品費、機械装置費など	主たる産業分類が飲食店の事業者は2／3 それ以外は１／２	100万円

受動喫煙防止対策助成金は、下記に注意が必要です

受動喫煙防止対策助成金の留意事項

- 交付は事業場単位とし、１事業場につき１回のみです。
- 同時期に行う措置で、①～②のいずれか、または複数の組み合わせで申請する場合、合計の上限額は100万円です。
- この助成金の受給にあたっては、喫煙専用室の設置などの事業計画の内容が技術的および経済的な観点から妥当であることが必要です。
  そのため、目安として単位面積当たりの助成対象経費の上限額を下記のように定めています。
  喫煙専用室の設置・改修　／　喫煙室等の単位面積当たりの助成対象経費上限額　60万円/㎡