会社設立名古屋　スタッフブログ「津山城のお殿様　by藤本(み)」

文責　給与計算チーム　藤本(み)

津山城のお殿様

こんにちは、ひまわり事務所　給与計算担当　藤本（み）です。

昨年は、NHK大河ドラマで、「どうする家康」が放映されて、戦国時代が盛り上がりましたね。
そこで先日、大阪に行ったついでに　初めて大阪城を訪ねてみました。

大阪城は随分　広い敷地で、お城に向かうアプローチを歩いていた時のことです。
道の脇に石がコロコロと転がっています。たまたま　その一つをよく見ると・・
銘板がはめ込まれていて「美作津山　森美作守忠政」とあります。

津山？　岡山県津山市は、父母の出身地。私のルーツです。
私は現在　岐阜県在住ですが、そういえば、岡山県津山市に住む叔父が津山城は、あの「森蘭丸」の弟が造ったんだよ　と教えてくれたことを思い出しました。

ちなみに、この大阪城の石コロコロの場所は、「刻印石広場」といって、大阪城石垣用に運ばれた石に刻まれた　刻印を展示しているそうです。
今、見学できる大阪城の石垣は徳川時代のもの。
江戸幕府から石垣築城を命じられた　60を超す大名たちが、藩の目印を石に刻んだそうです。

そんな訳で、「津山藩の森さん」に興味をもったので、調べてみました。
津山藩　初代藩主の「森　忠政」は、織田信長に仕え信任の厚かった武将の末っ子　六男坊。
三男は　あの美少年と名高い「森　蘭丸」君。
でも、蘭丸はのちの人が付けた名前で、「森　乱　成利」が本名らしいです。
美少年というのも定かではないけれど、頭が良くて織田信長の有能な秘書であったことは間違いないようです。

三男の蘭丸兄さんと、四男、五男、そして六男の忠政の4人は、信長の小姓として取り立てられお仕えすることになったのですが・・
忠政は、他の小姓にからかわれて　信長の面前で喧嘩になり　扇子で相手の子の頭をバシバシ殴るというヤンチャぶり。
これには信長も苦笑して、「まだ側仕えは無理だ。母の元に返せ。」と美濃の国の親元に返されてしまったそうです。
そうとう気の強い子と見た。
しかし、これが幸いして　本能寺の変に巻き込まれず六男ながらも、生き残り　森家を継ぐこととなります。
人生、何が幸いするか　わからないですねえ。

織田信長が本能寺の変に倒れた後は、豊臣秀吉に仕え、秀吉没後、徳川家康に接近。
時代の流れを見極める嗅覚の持ち主だったのでしょうか。
長野県　信濃　川中島藩主を経て、岡山県　美作　津山藩主に。
領民の一揆にも強硬姿勢で臨む、なかなか強面の藩主様だったようです。

【津山城の石垣】

そんな藩主様が、13年の年月をかけて築いた　岡山県の「津山城」
明治の廃城令で取り壊しになる前は、姫路城を凌ぐ77棟の建物がそびえる、壮麗なお城だったそうです。
壮大な5重の天守が建ったことを知った　築城当時の徳川幕府。忠政に何だと詰めよりました。
忠政は　とっさに「5重ではなく、4重だ（そんなに豪華に造ってませんよ～）」と言ってしまいます。
その後、4重目の屋根瓦を破壊し、見に来た幕府の役人に、「ほーら、あれは、ひさしで屋根じゃないから4重でしょ。」と言い張ったとか。
またまた、なかなか、気の強い藩主様です。

【津山城想像図　by津山市役所】

今　津山城は、石垣が残され、櫓がほんの一部再建されているのみ。
建物が残されていたら、どんなに素晴らしい景観だったでしょう。
しかし、石垣のある城跡は、桜の公園「鶴山公園」として整備され、さくら名所100選にも選ばれて　人々に親しまれています。
石垣に散りかかる桜の花・・・もうすぐ春ですね。
桜の花の盛りに、津山城を訪れたいものです。